虎渓山永保寺
先日、所要で岐阜県土岐市に行く機会がありましたので、少し足を延ばして岐阜県多治見市の名刹、虎渓山永保寺(こけいざん えいほうじ)へ参拝することにしました。
永保寺は1313年鎌倉時代後期に、夢窓疎石(むそう そせき)によって開創され、元翁本元(げんのう ほんげん)により開山されました。
この地の景色が中国江西省の名山「廬山」の渓谷、「虎渓」に似ていたことから、山号を虎渓山と名付けたそうです。
観音堂、開山堂は国宝、庭園は国指定名勝。
駐車場
永保寺には広い参拝者駐車場が、道路を挟んで二箇所用意されています。
駐車場には永保寺案内所があり、頒布品を求めるほか、軽食も食べられる売店を兼ねています。
また、車椅子マークのついた公衆トイレもありますよ。
参道
実はこの日の天候は、土砂降りの大雨が降ったり止んだりを繰り返す、なかなかの荒れ具合。
天候がよく、時間に余裕があるのなら、ゆっくり周囲を歩いてみたかったのですが・・・
いつ土砂降りの雨が降るとも知れず、駐車場から最短距離で永保寺へと向かいました。
写真では分かりづらいですが、結構急な下り坂。
右手の石垣は保寿院。
石垣の終わりに右方向へ上っていく小道があって、国宝観音堂の裏、そして六角堂の脇を抜けて、保寿院の正面に出ます。
まずは永保寺へ向かうため、このまま真っ直ぐ進みます。
境内
永保寺の境内に入ってまず目に入るのは庭園?
それとも左手に一直線に建ち並ぶ立派なお堂?
どちらも素晴らしいのでお好きな方を。
本堂
本堂の右隣は大玄関、庫裡、大書院と続きます。
大書院に参詣記念品等を頒布する寺務所があります。
御朱印もこちらでいただけます。
御朱印
御朱印帳を持参したのですが、書き置きの御朱印しかないとのこと。
8月限定で、墨の色が紺と紫の2色から選べました。
私は紫を選ばせていただきました。
霊庇廟(弁天堂)
次は庭園へ向かいます。
写真の中央辺りから右上に、弁天堂、国宝観音堂、六角堂となります。
まずは弁天堂へ。
弁天堂は離れ小島になっていて、小さな橋が架かっています。池は臥龍池(がりゅういけ)と呼ばれています。
国宝 観音堂
今から700年以上も前に、夢窓疎石が建立された観音堂。
御本尊の聖観世音菩薩坐像が安置されています。
無際橋
観音堂の向かいにある木製の橋。
中央の屋根のある部分は亭榭(ていしゃ)と呼ぶそうです。
国宝 開山堂(僊壺堂)
庭園を抜け、林の中を少し進むと国宝の開山堂(僊壺堂 – せんこどう)が見えてきます。
国宝 開山堂(僊壺堂)
国宝 開山堂(僊壺堂) 案内板
一三五二年頃に足利尊氏(あしかがたかうじ)が建立したといわれ純正唐様(じゅんせいからよう)ともいうべく、室町時代初期の代表的な建築です。
裏側の祠堂(しどう)に開祖 夢窓国師(むそうこくし) 開山仏徳禅師(かいさんぶっとくぜんじ)の坐像が安置されています。
禅堂
こちらは立入禁止となっています。
この美しい塀は瓦塀というのでしょうか。
熱田神宮の信長塀を思い出しました。
鐘楼
たくさんの龍の飾りが見事で、圧倒されました。
こちらも周囲を柵で囲われ、立入禁止となっています。
イチョウ
多治見市指定天然記念物。
樹高25.5m 目通り4.4m 枝張り21.2m
言い伝えによると樹齢700年。
灯籠
本堂前に二基並んでいる高さ2.8mの陶製灯籠です。
そもそも陶製灯籠は数が少なく、中でもこれほどの大きさのものは珍しいです。
六角堂
梵音巌(ぼんのんがん)と呼ばれる岩の上に六角堂が建っています。
堂内には千体地蔵がまつられているそうです。
梵音巌には湧き水を集めた小さな滝が流れています。
中国廬山を題材にした水墨画のような、雄大さと繊細さを感じました。
最初の方でご紹介した、保寿院へと向かう小道を進むと六角堂のすぐ近くまで行くことができます。
国宝観音堂、名勝庭園を高台から見下ろせる絶景ポイントです。
行けるギリギリのところから撮影しました。
ここから先は立入禁止となっています。
この景色を見た後はぜひ保寿院へ。美しい三門が出迎えてくれますよ。
場所
〒507-0014
岐阜県多治見市虎渓山町1-40
虎渓山永保寺